マイホームの定期検診時に外壁の劣化が起こっているので塗り替えを勧められたという経験のある方は少なくありません。

しかし本当に塗り替えが必要なのか、コスト面から今行わなくてもいいのでは？と思っている方も多いようです。

外壁塗装を行う目的は家を保護することが第一だといわれており、これは新築時から約10年ほど月日が経つと、外壁は自然と汚れが目立ちやすくなったり、劣化が出始めるといわれています。これはどのような素材を利用している場合もタイミングの違いはあれど必ず塗り替えを行う必要があります。

一般的に外壁塗装とは、多くの方が自宅を綺麗に見せる美観を目的に行うものとイメージするのですが、本来の目的は美観を保つことではなく、マイホームを長く守るために建物を保護する目的で行われます。建物に塗料の膜を施すことによって防水効果が保たれ、劣化や汚れが目立ちやすくなるのを防いで寿命を延ばすことが出来る効果を持っています。

建物は常に紫外線を浴びており、雨の日が続けば雨風により塗膜が日々劣化していくため、塗替えをせずに長年放置した状態が続くと下地の柱を腐らせたり、雨漏りを引き起こすといった様々なトラブルが起こる原因に繋がります。

外壁塗装の必要性を考える上で、よく例えられるのが住宅の塗膜は人間の皮膚と同じということで、人間も夏は紫外線によって皮膚がダメージを受けやすく日焼けや肌荒れを引き起こしてしまいます。そこで普段から日焼け止めクリームを使用して肌を保護することにより、シミやそばかすなどを防ぐ対策を行っているのと同様に、自宅も塗膜の塗り直しを行うことでマイホームの寿命を延ばすことが重要となります。

では実際に外壁塗装を行うタイミングはというと、新築時から10～15年を目安に行うことが必要となります。

ただ多くの住宅は10年経過した時点で劣化症状が見られることも多いので、マイホームを長持ちさせるためにも7～10年ごとに定期検診を受け、塗替えを行うようにしましょう。

紫外線を浴びやすい南面や、紫外線を浴びづらい北面によっても劣化の進行度は大きく異なるため、築8年を過ぎた時点で一度自分で家の周りをチェックしてみて外壁のトラブルが起こっていないか確認を行うことも重要です。塗膜の劣化順序としては、劣化が起こっていないと光沢がありツヤがありますが、劣化が進むにつれてツヤがなくなっていき次に色の彩度が落ちることでくすんだ色味に変色します。次に塗膜の劣化が進み防水性が切れると、外壁の表面を触ると白い粉がつき、藻や苔が発生し最終的にひび割れが起こります。